バニー・レークは行方不明【2021年5月25日放送】 |
私もこの作品、BSで観ました。
昔の映画とは思えないほど、スタイリッシュなオープニングと、演出で最後まで引き付けられました。とても面白かった白かったですね(^^♪
こちらの記事も興味深く拝読しました!!
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2021年 06月 14日
【タイトル】バニー・レークは行方不明
【放送日】2021年5月25日 【製作国】イギリス 【製作年】1965 【原題】BUNNY LAKE IS MISSING ロンドンの保育園で4歳の少女が消える。懸命に娘を探す母親と、その周囲の人々、そして事件の顛末を描く。 全体としてすこぶる出来がよく、引き込まれて観賞した。それだけに、細部のささいな事柄が必要以上に気になってしまう。例えばオープニング。紙を破るような動きの映像はスタイリッシュで素晴らしいのだが、本編に特に紙が出てこない。これで劇中で何か紙にまつわる描写があれば完璧だったのだが。いや、映像は非常にかっこいいのだ。よく出来ていると思うし。観た際には「おーかっこいい!」と純粋に思った。ところが、ネットでどなたかが何故紙なのかと指摘をなさっているのを読むと、そこが気になってしまう。確かに紙である理由がない。そんなことは些細なことで、映像の出来は素晴らしいのだけれど、その素晴らしさ故にそうした細部が気になってしまう。 そもそも本作はかなり難しい題材を映像化していると思う。結論に整合性をもたせようとすれば、どうしても手がかりを本編内に残すことになってしまう。その点でかなり頑張った作品だと思うし、全体の流れや緊迫感は素晴らしい。ただ、どうしても限界はある。本作でいうと、キア・デュリア演じる主人公の兄スティーブンの扱いにその限界が露呈した。デュリアの演技自体は見事なもので、スティーブンの持つ二面性を見事に表現している。観客は事件の真相に関していくつかのケースを想定して観賞するが、当然スティーブンが犯人であるケースもその想定に含まれる。だが、スティーブンがなぜ、そしてどのように犯行に至ったのかまでは分からない。この状態で、キャロル・リンレー演じるアンがスティーブンの犯行の可能性を考慮するように描くと、物語の本筋が観客に事前に想像される可能性がある。本作はその可能性を消すことを優先した。となればスティーブンスが犯人であることは、アンにとっては意外な事実である必要がある。現に娘のバニーがいなくなった際に、アンはまず兄に助けを求めているのだ。しかし明かされた真実を見るにつけ、アンはこの展開をある程度懸念すべきだったのではと観客は思い始める。スティーブンの幼児退行の事実をアンが事前に知っているように見えるのだ。退行した状態のスティーブンの取り扱いを知っている風情がある。だから、事の次第を知った際に彼女は驚きこそすれ、取り乱さない。とにかくスティーブンを刺激しないように務める。そこからの、バニーをめぐる長い長い攻防戦。子供の頃の記憶を咄嗟に呼び出して対応しているようにも見えるし、スティーブンがこのように退行することを知っているようにも見える。だが、やはりスティーブンの振る舞いに関して何かを事前に知っていると考えるほうが妥当な展開だ。結果、アンにとってのスティーブンスの犯行の意外性に疑問符がつく。アンはこの展開の可能性を想定できたのではないか。少なくとも前半であそこまでスティーブンを頼るのは違和感がある。バニーを殺そうとしたスティーブンにアンが話しかけるシーン。スティーブンはアンが自分以外の男と親密になって妊娠したことをなじる。このスティーブンの言動に対してのアンの反応は、明らかに一度この流れを経験しているように見える。こちらの解釈する能力が足りていない可能性も高い。流れとしては人形を燃やした時点でアンがスティーブンの犯行である可能性に思い至った、ということだろうが、こことラストの攻防戦の食い違いがやはりどうしても気になった。 だが、ここを差し引いても見事な作品だった。ラストまで一度もバニーを映さないのがまずよかった。ローレンス・オリヴィエ演じるニューハウス警部と同じ疑念を、観る側にもギリギリまで抱かせることに成功した。何もおこらないことが醸し出す緊迫感。保育園内の不可思議な人物たちの不気味さ。退行する前のスティーブンと関係者たちのひりひりするようなやり取り。病院を抜け出したアンが窓からスティーブンの行状を観た際の驚愕の表情。そしてラストの、必死に娘を守ろうとするアンの苦闘。並行して警察が船の乗客名簿を追いかけるシーンを挿入するのもうまかった。モノクロのスタイリッシュな映像も手伝って、引き込まれて最後まで観てしまった。細部が気になってしまうのは、本作を模した作品がそれだけ多く作られ、こちらの目が肥えたということだろう。その展開の旨さと緊迫感に、久々に唸った一本。
by goodbyegirl1974
| 2021-06-14 00:22
| プレミアムシネマ
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Comments(2)
Commented
by
kotoritatinosu at 2021-06-26 08:30
こんにちは!
私もこの作品、BSで観ました。 昔の映画とは思えないほど、スタイリッシュなオープニングと、演出で最後まで引き付けられました。とても面白かった白かったですね(^^♪ こちらの記事も興味深く拝読しました!!
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Commented
by
goodbyegirl1974 at 2021-06-27 16:59
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